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ボウエン

 

よみ方

ぼうえん

英 語

Bowen, Ira Sprague

説 明

ボウエン(Ira Sprague Bowen;1898-1973)はアメリカの天文学者。しばしばボーエン、ボーウェンとも記される。ニューヨークに生まれ、シカゴ大学で物理学の学位を得、ウィルソン山天文台パロマー天文台の台員になった。ガス星雲スペクトルに見られる緑色の輝線はハギンズ(W. Huggins)によって発見され、ネブリウムという仮想元素に帰せられていたが、これが2階電離した酸素原子の禁制線[OⅢ]であることを、1927年に明らかにした。また、パロマー天文台の初代所長を1948年から1964年まで務めた。1957年にブルースメダル、1966年に王立天文学会ゴールドメダル受賞。
ちなみに、当時同様に未知だった太陽コロナの輝線は、コロニウム元素によると想定されていたが、1930年代にエドレン(B. Edlén)とグロトリアン(W. Grotrian)によって高階電離した鉄元素であることが明らかにされている。

参考:https://phys-astro.sonoma.edu/node/139

2025年01月08日更新

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    ボウエン(1956年)
    https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bowen_Ira_A1.jpg