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ベーテ

 

よみ方

べーて

英 語

Bethe, Hans

説 明

ハンス・ベーテ(Hans Albrecht Bethe;1906-2005)はドイツ生まれで、アメリカで活躍した物理学者。星の内部での原子核融合反応を発見し、太陽の熱源(エネルギー源)が核反応であることを示した。当時ドイツの占領下にあったストラスブールで生まれ、ミュンヘン大学のゾンマーフェルトの下で学位をとる。原子核に表面張力の効果を入れて半経験的質量公式をワイツゼッカー(C.F.von Weizsacker)と独立に発見した。母親がユダヤ人であったために1933年にナチによって職を追われ、イギリスに2年滞在した後、アメリカに渡りコーネル大学に職を得た。
1939年に「恒星内部でのエネルギー生成」と題する論文を書き、水素原子が融合してヘリウムになる炭素-窒素サイクル(現在はCNOサイクルと呼ばれることが多い)が最も重要なエネルギー生成反応であること、小質量の星では陽子-陽子サイクル(ppチェイン)が主要な反応になることを示した。1年前のワイツゼッカーの論文とともに、この論文によって、太陽の熱源が原子核反応によることが示された。1948年にはビッグバンでの元素合成を扱った有名な論文に名を連ねた。しかしこれは、著者となるほどの寄与がなかったにもかかわらず、彼を著者に加えれば著者名がアルファー(R.Alpher)、ベーテ(H. Bethe)、ガモフ(G.Gamow)となってαβγをもじる形で語呂が良いという、ユーモアを愛したガモフのアイデアによるものである。実際にこの論文は研究者の間では「αβγ論文」と通称されている。
原子核物理学における数々の業績で、1967年ノーベル物理学賞を受賞した。ベーテは第2次世界大戦では原爆開発(マンハッタン計画)に参加し、戦後も水素爆弾開発計画にも参加した。しかし最終的にはさらなる核兵器開発に反対の立場を取り、政府機関などで重要な役割をはたした。

2024年11月14日更新

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    ベーテ
    https://en.wikipedia.org/wiki/Hans_Bethe