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速度場

 

よみ方

そくどば

英 語

velocity field

説 明

一般に連続体内部で個々の部分が異なった運動をするとき、その速度の分布を場所の関数として表現したもの。たとえば、銀河内部では恒星星間ガスがさまざまな運動をしている場合、これを場所の関数として表現すれば、銀河内部運動の速度場を示したことになる。速度は3次元ベクトルなので、本来はその分布が対象となるはずだが、実際には観測上あるいは計算上の都合から、銀河面上や天球上などの2次元成分のみ、あるいは視線速度のみの分布を示したものも速度場と呼ぶ。

2018年09月16日更新

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    *VLAで得られたHIガスの輝線強度分布(左)と視線速度場(右)。左の図がHI輝線強度分布を示すのに対し、右の図は30km/s刻みで同じ速度範囲を示す部分を同じ濃さの色で示している。そのパターンから、ガスの主要な運動は銀河中心回りの円運動に近いことがわかる。
    本間希樹「銀河の運動」、シリーズ現代の天文学第4巻、谷口・岡村・祖父江編『銀河I』第2版
    2.1節 図2.2(日本評論社)
    (原図は Fraternali et al. 2002, Astron. J. 123, 3124)
    シミュレーション計算で得られた原始星降着円盤内のガス流とガス密度分布の例。多数の矢印でガスの速度場を示している。
    (Tomisaka(1998)ApJ 502, L163)