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2点相関関数

 

よみ方

にてんそうかんかんすう

英 語

two-point correlation function

説 明

多変数確率分布において、任意の2つの変数値に対する相関のこと。天文学では 銀河の偏在(密集)の度合いを定量化するのに使うことが多い。
ここでは例として銀河の空間分布について考える。この場合は2点相関関数というより2体相関関数と呼ぶことが多い。ある距離$r$ 離れた微小体積 $dV_1$ および $dV_2$ に同時に銀河が見つかる確率 $dP$

$$dP = n^2 \,[1 + \xi(r)]\, dV_1 dV_2$$

と書く。ここで $n$ は銀河の平均個数密度である。この $\xi(r)$ を2体相関関数と呼び、平均確率 $n^2dV_1dV_2$ からの超過分に対応していることがわかる。したがって、$\xi(r)$$r$ によらず 0 のときは銀河が一様分布していることを表し、$\xi(r)$ > 0 であれば、その距離スケール $r$ で銀河が群れていること、$\xi(r)$ < 0 であれば、その距離スケール $r$ を銀河が避けていることを意味する。

2023年05月12日更新

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    *スローン・デジタル・スカイ・サーベイ(SDSS)のデータによる銀河分布から求めた比較的小スケールの2点相関関数。横軸が天球面に投影された2天体の間の距離を表し、縦軸がその距離での相関の強さを表す。黒丸はデータ点。実線はそれらを最もよく再現する直線を表す。
    松原隆彦「構造形成論の基礎」、シリーズ現代の天文学第3巻、二間瀬・池内・千葉編『宇宙論II』3章 図3.8(日本評論社)
    (Zehavi et al. 2002, ApJ, 571, 172の原図を一部改変して引用)