天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3200語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。

New

2022年01月19日 観測技術

隣接効果(写真の)

現像プロセスに起因して、写真画像の境界で濃度差が露光量の差と異なる現象。縁効果(edge effect)ともいう。 露光量が多かった場所(左下図のA点の右側)は、現像が進むにつれて現像能力を低下させる反応生成物が多量にで […]

2022年01月10日 太陽系外惑星

リチウムテスト

褐色矮星の検出確認に使用された手法。0.06太陽質量以上の天体においては、リチウムは1億年以下で壊されて検出できなくなる。従って、リチウムが検出される超低質量星は0.08太陽質量より十分に軽く、水素の熱核融合反応を起こし […]

2020年09月17日 太陽系

流星物質

流星の元になる小さな天体。流星体とも言う。惑星間空間にある大きさが約30マイクロメートルから1メートル程度の固体の天体。これが惑星大気に突入するときに流星が発生する。 (参考)国際天文学連合による流星天文学の用語の定義と […]

2018年12月04日 観測技術

立体角

ステラジアンを参照。

2018年08月12日 太陽系

リュウグウ

はやぶさ2探査機の詳細観測とサンプルリターンのターゲットになった小惑星。1999年に発見され1999 JU3の仮符号がつけられ、後に正式に登録されてリュウグウ(162173 Ryugu)と命名された。浦島太郎の伝説などか […]

2017年08月26日 観測技術

量子効率

検出器の性能指標の一つで、入射光子のうち信号として取り出せる電子に変換されるものの割合。半導体の充満帯と伝導体のエネルギー差であるバンドギャップを超えるエネルギーの光子が検出器に入射すると伝導電子を生成するが、この効率は […]

2017年08月26日 観測技術

量子雑音

量子力学的な起源で発生する物理量のゆらぎ(雑音)を、量子雑音と呼ぶ。このうち、入射光子数や半導体検出器中の電子数のゆらぎに起因するものは、特にショット雑音と呼ばれる。電波天文学で広く使われているヘテロダイン受信機のように […]

2017年08月26日 観測天文学

力学視差

天文学では、星の距離を求める手法を一般的に「視差」と呼ぶ慣習がある。実視連星では何らかの方法で星の質量が推定できれば、公転周期からケプラーの法則(第3法則)を用いて軌道長半径が求められる。この値と、天球上での見かけの長半 […]

2017年08月26日 観測天文学

力学質量

天文学では、現在観測されている状況が力学的平衡状態にあると仮定して、その運動とつり合う重力を生じさせるだけの質量を求めることが多い。このようにして求めた質量を力学質量という。力学的運動と重力しか考えない場合には、ビリアル […]

2017年08月26日 人名

リンドブラッド

スウェ―デンの天文学者(1895-1965)。天の川銀河(銀河系)の構造を多体恒星系力学で取り扱った。ウプサラ大学で学び、学位取得後アメリカのリック天文台、ウィルソン山天文台で研究した。帰国後、微光星まで含むサーベイ観測 […]

2017年08月26日 原子・分子過程

リュードベリ定数

水素原子の線スペクトルを表す物理定数であり、 $$R=\frac{me^4}{8ch^3\varepsilon_0^2}=1.09737\times 10^7\,{\rm  [m^{-1}]}$$ で与えられる。ここで […]

2017年08月26日 理論

量子色力学

ハドロンを構成するクォークの強い相互作用を記述するゲージ理論である。QCDと省略されることもある。 クォークはカラー自由度という3色からなる自由度を持ち、それらを数学における3次の特殊ユニタリー群SU(3)の3次元表現の […]

2017年08月26日 理論

理想気体

ボイル-シャルルの法則(圧力と体積の積が温度に比例する)に従う、仮想的な気体。完全気体ともいう。縮退していない希薄な気体では、理想気体が良い近似となっていることが多い。このガスの内部エネルギーは U = (n+3)NkB […]

2017年08月26日 理論

リーマンテンソル

一般に空間(時空)の近傍の2点間の距離の2乗が、2点間の座標の2次形式で表されるとき、その空間(時空)をリーマン空間(時空)と呼ぶ。座標の2次形式の係数をメトリックテンソルと呼び、2階の対称テンソルである。リーマン空間( […]

2017年08月26日 人名

リービット

アメリカの女性天文学者(1868-1921)。セファイド変光星の周期-光度関係を発見した。ラドクリフ大学を卒業して、ハーバード大学天文台で恒星の写真測定に従事した。小マゼラン雲のなかの星の写真光度を測っていて、ある種の変 […]

2017年08月26日 人名

リオ

フランスの天文学者(1897-1952)。コロナグラフを発明し、狭帯域のリオフィルターもつくった。エコールポリテクニクの技術員をしながらパリ大学で学び、ムードン天文台に勤めた。偏光光学の扱いを得意とした。従来は、太陽コロ […]

2017年08月26日 観測技術

リッチー-クレチアン望遠鏡

主鏡と副鏡ともに双曲面に近い非球面で球面収差とコマ収差のない光学系(焦点)を持った反射望遠鏡。凹面主鏡および凸面副鏡を持つ望遠鏡という意味では広くカセグレン望遠鏡(カセグレン焦点を参照)に分類されるべきものであるが、主鏡 […]

2017年08月26日 観測技術

リトロー配置

ブレーズ回折格子(格子溝の断面が鋸歯状の形状を持つ回折格子)において、入射光が回折格子のブレーズ面に垂直に当たるようにした配置。この配置に回折格子を置いたとき、1次回折光は入射光方向に戻る。入射光方向に完全に一致する方向 […]

2017年08月26日 観測技術

量子型検出器

電波を光子として検出する検出器で、熱として検出するボロメータ(熱型検出器)とは異なり、光子のエネルギーを電流やインダクタンスの変化として検出する。ヘテロダイン受信機は、干渉性を保存するコヒーレントな受信であるのに対し、電 […]

2017年08月26日 観測技術

リオフィルター

水晶や方解石などの複屈折結晶の性質を利用した狭帯域フィルターで、フランスのリオ(B. Lyot)が1930年代に開発した。偏光板-複屈折結晶-偏光板の基本要素を何段か組み合わせて構成される。結晶厚を1倍、2倍、4倍、8倍 […]


Warning: Use of undefined constant post - assumed 'post' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/xs775774/astro-dic.jp/public_html/wp-content/themes/astro-dic2023/archive.php on line 33

関連画像

画像をクリックすると拡大されます

*リオ・フィルターを基本要素4段で構成した場合の構成図(左)と周波数選択の原理の説明図(右)。
花岡庸一郎「光学観測」、シリーズ現代の天文学第10巻、桜井・小島・小杉・柴田編『太陽』 4.1節 図4.5(日本評論社)