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量子効率

高

よみ方

りょうしこうりつ

英 語

quantum efficiency

説 明

検出器の性能指標の一つで、入射光子のうち信号として取り出せる電子に変換されるものの割合。半導体の充満帯と伝導体のエネルギー差であるバンドギャップを超えるエネルギーの光子が検出器に入射すると伝導電子を生成するが、この効率は100%ではない。この効率の低下はさまざまな要因が関係している。検出器半導体の光-電子変換の行われる層が薄いと変換されずに透過してしまう光があり、生成した伝導電子が電極にまで到達する前に消滅する場合もある。また、検出器表面においては完全に光が半導体内に入射できずに一部は反射によって失われてしまう。量子効率は検出器に関連した光-電子変換効率であるが、地球大気や望遠鏡、観測装置などの効率も含めた変換効率である「システム効率」という概念も使われる。フォトダイオードも参照。

2018年03月11日更新

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