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SCExAO

 

よみ方

すけっくすえーおー

英 語

SCExAO

説 明

すばる望遠鏡のためのコロナグラフ超補償光学系。Subaru Coronagraphic Extreme Adaptive Opticsの略語で、スケックス・エーオーと呼ぶ。SCExAOは、口径8.2mのすばる望遠鏡と補償光学装置AO188により得られるシャープな星像をさらに改善し、星の光のほとんどを中心部分に集中させる。そのために、表面の形を変えることができる2000素子の鏡(可変形鏡)が、毎秒2000回もその形状を変えつつ光の波面の歪を補正する。さらに、整形された星像の中心の明るい部分のみをコロナグラフというマスクで隠し、惑星からの暗い光はそのまま保つ。最後に、近赤外線面分光器CHARISが惑星からの光をいくつかの波長に分けつつ同時に検出器に集める。
通常の大型望遠鏡の観測装置と異なり、SCExAOはその機能を日々向上できる設計で、CHARIS以外にも、VAMPIRESと呼ばれる可視光高解像度(0.01秒角)偏光装置、MECと呼ばれる超伝導体共振器カメラ、光渦を利用したコロナグラフなどのハードウエアや、新しい制御アルゴリズムなどのソフトウエアが随時更新されている。実際の望遠鏡を用いた機能試験を伴う装置開発は重要であり、次世代超大型望遠鏡であるTMT(30m望遠鏡)のための太陽系外惑星撮像装置PSIという、さらに野心的な観測装置の開発に活かすことができる。

2022年01月23日更新

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    関連画像

    SCExAO の全体像。すばる望遠鏡赤外ナスミス焦点に設置されている、。望遠鏡からの光は、まず右側のAO188で補正され、さらに画面中央のSCExAOの光学系に導かれる。この結果、高度に補正された光は、赤色の赤外線面分光器CHARISや銀色の超伝導検出器MKIDカメラ MEC の検出器に集められる。
    https://www.naoj.org/Projects/SCEXAO/scexaoWEB/020instrument.web/000intro.web/SCExAO-NasIR.png