のぞみ(探査機)
よみ方
のぞみたんさき
英 語
Nozomi
説 明
日本の宇宙科学研究所が1998年に打ち上げた火星探査機。旧ソ連のフォボス2探査機が発見した火星大気の散逸を直接に観測して、火星大気の進化を研究することが主目的で、宇宙空間プラズマの観測機器や紫外分光器、カメラ、ダスト計測器など、14の観測機器が搭載された。火星の周囲を逆行長楕円軌道で2年間以上にわたり観測を行う計画であった。1998年末の地球スイングバイ時のトラブルにより、火星周回軌道投入を1999年から2004年に延期した。最終的には2002年4月に発生した電気回路のトラブルが復旧しなかったため、火星周回観測を諦めることになった。火星投入には失敗したが、紫外線による地球大気ヘリウムのイメージングや、宇宙空間ダストの検出などの成果を挙げている。のぞみがターゲットにしていた火星大気散逸の観測は、アメリカ航空宇宙局(NASA)が2013年に打ち上げるメイブン探査機に引き継がれて行われた。
2018年03月31日更新
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