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ミラーの実験

高

よみ方

みらーのじっけん

英 語

Miller's experiment

説 明

生命の化学進化を実験的に検証する目的で行われたアミノ酸合成実験。重水素の発見でノーベル化学賞を受賞したユーリイ(H. Urey)の学生だったミラー(S.L. Miller)は、1953年、地球原始大気を模擬した、メタン、アンモニア、水素、水蒸気の混合気体中で、放電を連続的に行った。原始海洋を模擬して、液体の水の入ったフラスコも加えて加熱した。数日の後に、装置内の水を分析したところ、酢酸、尿素のほかに、グリシン、アラニンなど数種類のアミノ酸分子が検出された。生体を構成する有機物が、無機物やメタンなどから直接に生成できるということは、生命の起源にとって重要な結果であり、大きな衝撃を与えた。ユーリイ-ミラーの実験(Urey-Miller experiment)と呼ぶこともある。

2018年09月16日更新

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    *ミラーの放電実験装置。
    小林憲正「化学進化と生命の起源」、シリーズ現代の天文学第9巻、渡部・井田・佐々木編『太陽系と惑星』 8.3節 図8.12(日本評論社)