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時空間レガシーサーベイ

 

よみ方

じくうかんれがしーさーべい

英 語

Legacy Survey of Space and Time(LSST)

説 明

南米チリにあるベラ・ルービン天文台の口径8.4 m(有効口径は6.49 m;口径比F/1.23)の超広視野光学赤外線望遠鏡(視野直径3.5度、視野面積9.6平方度=満月45個分)に搭載された広視野カメラ(LSST Camera)で10年間に渡って行われる大規模なサーベイである。観測領域はチリから観測可能な天の南半球が中心となる。2026年6月29日に10年間にわたるサーベイ観測が開始された。より暗い天体をより広く観測する従来のサーベイとは異なり、1 回の観測の露出時間は短いがそれを長期間にわたって繰り返すことにより、10年間にわたる宇宙のカラー動画(time-domain movie)を作ることを目標としている点で、前例のないサーベイプロジェクトである(時間領域天文学を参照)。取得した全データを足し合わせることで、最終的にはこれまでのサーベイよりも広い範囲で暗い天体を観測可能になる。

LSST Cameraは、満月45個分に相当する超広視野を 3.2 Giga pixel(32億画素)のCCD素子でカバーする。紫外線から近赤外線まで(波長320-1050 nm)をカバーする u,g,r,i,z,y のバンドに対応する 6枚のフィルターを有し、イメージスケールは 0.2"/pixel である。一つの観測天域に対して一つのバンドでの露光は平均で30秒であり、シャッター開閉、CCD読み出し、次天域への移動などを含めると1回の撮像観測に約40秒かかる。1夜に約700回の観測をして、約10 TB(テラバイト)のデータを生成する。天体の時間変化を知らせる「アラート」は1晩平均約700万回発信される。アラートは自動的に分類判別された上で、研究者コミュニティに通報され、即時詳細観測を行うことが可能である。

わずか数夜で、チリから観測可能な南天の約18000平方度(全天の約40%)を6バンドで観測する。平均すると約3日に1回、この全天域がどれか1つのフィルターで観測される。10年間これを繰り返すので、特定の天域に着目すれば10年間で約800回観測(観測時間合計約7時間)されることになる。サーベイ完了の暁には、200億個の銀河、170億個の恒星、および600万個の太陽系天体の位置や明るさなどの基本情報が得られる。時間変化のアラートは約200億回に上ることになる。
ホームページ : https://rubinobservatory.org/
画像閲覧用スカイビューワー https://skyviewer.app/


時空間レガシーサーベイの典型的な1週間で観測される天域が観測する(u, g, r, i, z, y)のフィルター(画面左下に色で示す)と共に天球上に示されてゆく動画。日付(夜)カウンター(画面左下のフィルター表示の上)と共に見ると、いかに早く宇宙の多色画像が得られるかが分かる。

https://www.youtube.com/cNvUF2dZluo?si=YOqDpdTeWBt2UNvE"

2026年07月03日更新

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    時空間レガシーサーベイの概要を示す図
    https://rubinobservatory.org/news/action-rubin-lsst-begins
    Credit: NSF/DOE Vera C. Rubin Observatory/NOIRLab/SLAC/AURA
    LSST Cameraの外観(上)と撮像データの例(下)*。1夜の観測に使う5枚のフィルターは望遠鏡に設置されたカルーセルに保持され、交換は2分以内で可能(1枚は別の場所に保管)。
    https://rubinobservatory.org/explore/how-rubin-works/technology/camera
    LSST Camera の6つのバンドの透過率。破線で表された大気の透過率の影響を含んでいる
    https://lsstcam.lsst.io/
    LSST Cameraの性能を示すために公開された「Ocean of Stars(星々の大洋)」と題する画像。遠方銀河から個々の恒星、さらには銀河系(天の川銀河)内の星間空間に拡がる筋のような淡いダストまで、莫大なスケールにわたる宇宙の詳細を明らかにすることができる。
    https://rubinobservatory.org/news/action-rubin-lsst-begins