ヒッパルコス衛星
よみ方
ひっぱるこすえいせい
英 語
Hipparcos satellite
説 明
ヨーロッパ宇宙機関(ESA)が1989年8月に打ち上げた地球を周回する人工衛星。HipparcosとはHIgh Precision PARallax COllecting Satelliteの略称で、その名のとおり、天体の位置だけでなく年周視差を精密に計測することを目的とする衛星であった。年周視差を精密に観測することは、距離を精密に観測することにつながり、その結果さまざまな物理量の精度が向上することになる。観測成果はヒッパルコスカタログとティコカタログ(タイコカタログ)としてまとめられ、光学的に(可視光で)国際天文準拠系を構成する基本星表の役割を果たした(ヒッパルコスカタログ/ティコカタログはヒッパルコス星表/ティコ星表と呼ばれることもある)。 なお、データは同じであるが解析方法を変更した改訂版ヒッパルコスカタログが2007年に出ており、年周視差の誤差が格段に小さくなっている。このカタログは118,218星を含んでおり、9等より明るい星の位置、年周視差、固有運動の精度は0.9ミリ秒(0."0009)程度である。2013年に打ち上げられたガイア衛星はヒッパルコス衛星の後継機にあたり、2022年からは基本星表の役割もGaia-CRF3カタログに移ることとなった。
ホームページ:https://www.cosmos.esa.int/web/hipparcos
ヒッパルコスカタログとティコカタログ:
https://www.cosmos.esa.int/web/hipparcos/catalogues
改定版ヒッパルコスカタログの検索ツール:
https://vizier.u-strasbg.fr/viz-bin/VizieR?-source=I/311 (VisieR)
https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/stars_rhip.cgi (国立天文台のサイト)
2024年08月16日更新
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