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カッシーニ

 

よみ方

かっしーに

英 語

Cassini, Giovanni Domenico

説 明

ジョバンニ・カッシーニ(Giovanni Domenico Cassini;1625-1712)はイタリア出身のフランスの天文学者、数学者、測地学者。イタリアのイエズス会の学校で学び、天文学はグリマルディらから指導を受けた。1648〜1669年にパンザノ天文台で観測に従事し、1650年、ボローニャ大学教授になった。1652〜1653年および1664〜1665年に彗星の詳細な観測結果を発表した。水理学や機械にも関心を示し、ポー川の洪水対策などにも従事した。1669年、ルイ14世に招かれてフランスへ出てパリ天文台の建設に参画、1671年に台長となり、1673年にフランスに帰化した。1668年に木星の四大衛星の運行表を作成、土星の四衛星を最初に観測し(1671年イアぺトス、1672年レア、1684年テティスとディオーネ)、1675年には土星の環に隙間があることを発見した(カッシーニの間隙)。1672年の火星接近に際し、その視差測定に成功して地球‐太陽間の距離を1億4,000万kmと求めた。1680年には地球と太陽との相対運動に関連して、二つの焦点からの距離の積が一定になるような点の軌跡であるカッシーニの卵形線の研究を行なった。また、地球の子午線長の測定から極方向に卵型に伸びている縦長な地球の形状を支持した(1712年)が、24年後にモーペルテュイが扁平型という正しい結果を得ている。晩年は視力が衰え、1711年にはほぼ完全に失明した。
ジョバンニ・カッシーニを初代とする一族は、四代にわたってパリ天文台長を務めている。(ジョヴァンニ・カッシーニ/ジャック・カッシーニ “Jacques Cassini”:1677-1756/セザール・カッシーニ “César-François Cassini de Thury”:1714-1784/ジャン=ドミニク・カッシーニ “Jean-Dominique Cassini”:1748–1845)
1997年に打ち上げたNASAESAが共同で開発した土星探査機は、ジョバンニにちなんでカッシーニと名付けられた。

 

参考:https://mathshistory.st-andrews.ac.uk/Biographies/Cassini/

2024年02月16日更新

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    カッシーニ
    パリ天文台にあるカッシーニの肖像画。背後の建物は建設中のパリ天文台で、屋上にヘベリウスがよく使用した非常に長く筒のない空気望遠鏡が見える。
    https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Giovanni_Cassini.jpg