天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3300語以上収録。随時追加・更新中!専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

New

「画像説明文」に含まれる"美国U卡(www.usdtcard.org),Abi"の検索結果(24件)

αケンタウリ星系 Alpha Centauri system 

南天の星座、ケンタウルス座で最も明るいα星(αCen)は3個の星からなる三重連星であり、αケンタウリ星系と呼ばれる。太陽系に一番近い恒星系(距離4.3光年)でもある。αケンタウリA、Bと呼ばれる二つの星が、周期79.9年[…]

軌道不安定 orbital instability

もともと交差しない軌道上にあった複数の天体の軌道が乱されて、軌道が互いに交差するようになることを軌道不安定と呼ぶ。中心星の周りを公転する同程度の質量の天体(たとえば惑星)の数が2つの場合は、軌道間隔(軌道長半径の差)が、[…]

キャビボ-小林-益川理論 Cabibbo-Kobayashi-Maskawa theory

クォークにおいて、質量の固有状態と相互作用の固有状態が一致しているとは限らず、両者はユニタリー変換により結び付けられる。このような変換は、キャビボ(N. Cabibbo)によりアップ、ダウンクォークからなる第1世代とチャ[…]

ジーンズ不安定性 Jeans instability

自己重力系において、一様な状態中である波長以上の摂動が起こると、その摂動部分に含まれる質量による重力が圧力勾配に打ち勝ち摂動が成長し不安定となる。この不安定性をジーンズ不安定性という。 不安定になり始める波長をジーンズ波[…]

磁気回転不安定性 magneto-rotational instability(MRI)

差動回転する磁化プラズマ中の不安定性であり、回転軸に対して微小変動を受けた内側と外側のプラズマの角運動量が、プラズマを貫く磁力線を介して交換されることにより成長する。この不安定性は、1959年にベリコフ(E.P. Vel[…]

重力不安定性 gravitational instability

宇宙にある物質はその重力によって互いに引き付け合うので、最初に密度の大きな場所では物質が集まることによってさらに密度が大きくなり、逆に密度の小さな場所では物質が周りに引き寄せられて密度がさらに小さくなる。このように重力に[…]

尽数関係 commensurability

天体の運動に関係して、ある周期とある周期が簡単な整数比になっていること。たとえば、月の自転周期と月の地球周りの公転周期は1:1の尽数関係にあるという。 海王星と冥王星の公転周期は2:3の尽数関係にある。これにより冥王星は[…]

数値不安定 numerical instability

時間発展型の偏微分方程式の数値解析において発生する非物理的な不安定の総称。数値不安定が発生すると数値計算が破綻してしまう。シミュレーションを遂行するためには数値不安定を抑える必要がある。数値不安定にはさまざまな原因があり[…]

生存可能圏 habitable zone

ハビタブルゾーンを参照。

生存可能指標 signature of habitability

太陽系外惑星を含む惑星の観測から得られる、惑星大気の組成や表面温度などの情報のうち、液体の水が安定に存在していること、もしくは有機物が生成される可能性のある環境であること、を示すものを指す。具体的には、大気中の水、酸素、[…]

生命居住可能領域 habitable zone

ハビタブルゾーンを参照。

セファイド不安定帯 Cepheid instability strip

HR図上で、セファイドを含む脈動変光星が見られる帯状の領域。脈動不安定帯ともいう。この不安定帯を構成する変光星は、2階電離したヘリウムの層が大気の表面近くに位置するために大気が振動不安定になることによる。この不安定帯には[…]

線形安定性 linear stability

微小なゆらぎが減衰すること。とくに差分法にもとづく数値解析の場合、安定な解を求めるためには、計算手法が線形安定性を満たす必要がある。線形安定性を満たない計算手法を用いると、数値不安定が発生して計算が破綻する。簡単な偏微分[…]

対流層 convection zone

星の内部で対流によってエネルギーを輸送する領域のことを対流層という。 星は中心から表面に向けて温度が下がり、エネルギーは中心から外へと伝わる。エネルギーの伝わり方には、放射、伝導、対流という方法があるが、通常の星の内部で[…]

対流不安定 convective instability

下層に低密度の流体、上層に高密度の流体がある場合に発生する流体力学的不安定。圧縮性の気体では、圧力の増加に伴ってエントロピーが上昇する場合に不安定となる。恒星では、下層が暖められて密度が下がる(エントロピーが上がる)場合[…]

パーカー不安定 Parker instability

重力下にあるプラズマ中の磁束管には、磁束管を浮上させる向きの磁気浮力と、これを邪魔する磁気張力とが働いている。プラズマ中の乱れによって磁束管の一部がアーチ状に浮上すると、この部分にあったプラズマは磁束管の中を流れ落ちて行[…]

バイオシグナチャー biosignature

日本語では生命存在指標ともいう。英語のカタカナ表記に関してはバイオシグネチャー、バイオシグニチャーなども使われる。惑星を外部から観測したときに、生命が存在することの証拠と考えられる指標となるデータを指す。惑星大気中に酸素[…]

ハビタブルゾーン habitable zone

地球と似た生命が存在できる惑星系の空間。生命居住可能領域、生存可能圏などとも呼ばれる。液体の水が天体表面に安定に存在できる条件(表面温度が0℃ー100℃の範囲)から求められる。恒星のまわりの惑星やその衛星で定義されること[…]

ハビタブル惑星 habitable planet

ハビタブルゾーンに位置する惑星をハビタブル惑星と呼ぶことがある。文字通りの意味では生命存在可能な惑星となるので、必ずしもハビタブルゾーンの位置とは関係がなくなく注意が必要であるが、慣用的に広く使用されている。

プラズマ不安定 plasma instability

平衡状態にあるプラズマ中で、その平衡状態に対して微小変動を与えると平衡状態からくずれていく性質をプラズマ不安定と呼んでいる。プラズマ中では電磁流体不安定に加えて、ブラソフ方程式の枠組みで記述されるような速度分布関数の変形[…]