天文定数系
よみ方
てんもんていすうけい/てんもんじょうすうけい
英 語
system of astronomical constants
説 明
天文学で用いられる定数をまとめた体系。天体暦を作るもとにもなる。IAU1964天文定数系、IAU1976天文定数系、IAU2009天文定数系などがある。
相対性理論(とくに光速度不変の原理)にもとづくと、時刻系によって時間や長さのスケールに違いが生じる。このため、IAU2009天文定数系では地球時TT・力学時TDB・座標時TCBなどそれぞれの系における定数の値を提示しており、適切な値を選択する必要がある。また、2012年の国際天文学連合(IAU)総会においては、IAU2009天文定数系のうちガウス引力定数 k を定義定数から外し、天文単位 au を定数に固定、GMS は観測により定めることとなった。
現在ではこのようにIAUで採択された天文定数系のほかに、個々の定数に対する最も確からしい値も別途整備されている。こちらは必ずしも全体として整合性の取れた数値ではないが、最新の成果がまとめられている。必要に応じて使い分けるとよい。
IAU2009天文定数系:https://iau-a3.gitlab.io/NSFA/IAU2009_consts.html
最も確からしい値:https://iau-a3.gitlab.io/NSFA/NSFA_cbe.html
2023年05月11日更新
この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。
受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。