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黒点

小

よみ方

こくてん

英 語

sunspot

説 明

太陽表面にあって温度が約4000 Kと低い(光球の温度は約6000 K)ために暗く見える構造。中心部で特に暗い暗部と、その周囲の半暗部と呼ばれる比較的明るく、筋状の構造を示す領域とに分かれる。典型的には光球で数千ガウスの磁場を持ち、これが対流運動を抑えてエネルギー輸送を妨げるために、低温になると考えられている。半暗部にはエバーシェッド流と呼ばれる外向きの流れも存在している。 黒点は太陽内部から浮上して来た磁束管がギリシャ文字のΩのように光球から顔を出したときの断面だと考えられており、実際に極性の異なる一対として観測されることも多いが、磁束管がバラバラになってしまえばこれは必ずしもはっきりしない。対になって現れた黒点の、自転の向きに関して前に位置しているものを先行黒点、後ろに位置しているものを後行黒点といい、両者では先行黒点の方が赤道寄りに位置することが知られている(ジョイの法則)。このほか、両者の極性や出現緯度が太陽周期活動に伴ってどう変わるかに関して、ヘール-ニコルソンの法則が知られている。上述のように対になって現れる場合に限らず、黒点は複数個が同時に現れることも多く、これは黒点群と呼ばれる。ただし、出現頻度の統計を取る場合には、単独で現れた黒点も「個数1の黒点群」とするのが普通である。

2018年08月30日更新

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    関連画像

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    典型的な黒点の構造。
    (クレジット:国立天文台/JAXA)
    http://hinode.nao.ac.jp/uploads/2018/02/01/fig1_sunspot.png
    太陽光球面に出現する大小さまざまな黒点と黒点群。
    (クレジット:国立天文台)
    https://solarwww.mtk.nao.ac.jp/mitaka_solar1/data03/wl-fulldisk/image/2014/sr20141024.jpg