ゴースト
よみ方
ごーすと
英 語
ghost
説 明
光学系を構成する光学素子は完全ではないために、明るい光源(天体)からの光の意図しない反射などにより生じる偽物の像。透過素子であるレンズは、わずかであってもレンズ表面での反射が避けられない。反射した光は別のレンズや鏡などを屈折や反射して焦点面に到達し多種多様な像を生じる。フィルター表面や検出器表面での反射、反射ミラーによる散乱によっても同様のゴーストが見られる可能性がある。
サーベイ観測に用いられる広視野のシュミット望遠鏡による画像では、補正板やフィルターなどによるさまざまなゴーストが見られる。すばる望遠鏡の主焦点におかれるシュプリームカム(Suprime-Cam)やハイパーシュプリームカム(HSC)では、写野補正光学系を構成する多数のレンズ面によるゴーストが発生する。ゴーストを抑える対策としては、減反射コーティングを施すことや、光学系の設計時にゴーストが焦点面に明確な像を結ばないように考慮することが挙げられる。
2022年02月01日更新
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