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暴走的ガス捕獲

 

よみ方

ぼうそうてきがすほかく

英 語

runaway gas accretion

説 明

水素とヘリウムからなる外層(エンベロープ)をもつ木星型惑星の形成についてのコア集積モデルでは、微惑星の集積によって成長した固体の原始惑星が重力によって周囲の原始惑星系円盤ガスを捕獲したと考える。このとき、原始惑星の質量がある臨界値を超えると一気に円盤ガスの捕獲が進む段階があり、この現象を暴走的ガス捕獲と呼ぶ。
原始惑星系円盤ガスの中で成長した原始惑星の質量が月質量程度になると、重力により周囲のガスを引きつけて大気をまとうようになる。原始惑星の質量が小さいときには大気質量も小さく、原始惑星に集積する微惑星が原始惑星表面で解放する運動エネルギーを熱源とする圧力と原始惑星の重力とのつり合いで、大気構造が維持される。しかし原始惑星がさらに成長して大気質量も増大してエンベロープの自己重力が卓越するようになると、微惑星集積によって供給されるエネルギーだけでは大気を支えきれなくなり、エンベロープ自体が収縮することで解放される重力エネルギーによって平衡状態を保とうとする。しかし収縮の結果、エンベロープの密度はさらに上昇し、さらなる自己重力の増大による収縮と円盤ガスの捕獲を引き起こす。このようにして、円盤ガスの暴走的な捕獲が起きる。

2018年10月06日更新

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渡邊誠一郎「太陽系形成論の概観」、シリーズ現代の天文学第9巻、渡部・井田・佐々木編『太陽系と惑星』 6.1節 図6.1 (日本評論社)