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G型矮星問題

 

よみ方

じーがたわいせいもんだい

英 語

G-dwarf problem

説 明

物質の流入や流出がない閉じた系の中で星間ガスから星形成が起こった場合を仮定し、金属量の分布を理論的に予想した結果に比べて、太陽近傍に代表される天の川銀河円盤部では、金属量が少ない恒星が僅かしか観測されないという問題のこと。
恒星は内部の核反応の結果、誕生から時間が経つにつれ全体として金属量が増すが、主系列星の時代には中心核からの物質は表面までは運ばれないため、分光観測で得られる表面の金属量は、その星の誕生時の星間ガスの金属量だけを反映していると考えてよい。G型矮星(スペクトル型がG型の主系列星)は寿命が長いため、その金属量は過去の星間ガスの金属量を反映していると考えられる。したがって、金属量が少ないG型矮星が予想より少ないということは、天の川銀河の円盤部では過去に金属量が予想より多かったことになる。逆にいえば、近年になってから金属量が少ない星間ガスが増えていたと考えてもよく、他の証拠も加えて、現在では、G型矮星が生成された後にも金属量が少ないガスが銀河円盤部に継続的に供給されているためであると解釈されるようになった。銀河考古学も参照。

2019年02月06日更新

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