天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3300語以上収録。随時追加・更新中!専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

New

WMAP衛星

高

よみ方

だぶりゅーまっぷえいせい

英 語

WMAP satellite

説 明

宇宙背景放射の異方性を測定するために2001年に打ち上げられたアメリカの人工衛星。背景放射の研究者David Wilkinsonにちなんで、Wilkinson Microwave Anisotropy Probeと名付けられた。宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の強度分布を5つの周波数帯(23, 33, 41, 61, 94GHz)で測定し、COBE衛星の45倍の感度と33倍の角分解能でCMB温度ゆらぎの全天地図を作成した。また、WMAPはCOBE衛星のDMR検出器にはなかったCMBの偏光成分も測定する能力を有した。WMAPは2003年2月に初年度のデータと解析結果、2006年3月に3年間の結果、2008年5月に5年間の結果、2010年1月に7年間の結果を公表し、これまでになく精度の高い宇宙論パラメータを発表した。その後、2010年8月に最後の科学データを取得してミッションを終了した。
ホームページ:https://map.gsfc.nasa.gov/

2024年08月13日更新

この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。

受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。

    関連画像

    画像をクリックすると拡大されます

    WMAP衛星
    http;//map.gsfc.nasa.gov/
    WMAP衛星の9年間の観測から得られた宇宙マイクロ波背景放射の温度ゆらぎの全天マップ(NASA)。
    https://map.gsfc.nasa.gov/media/121238/index.html