ビリアル温度
よみ方
びりあるおんど
英 語
virial temperature
説 明
収縮しようとする力である自己重力を、ガスの圧力(勾配)で支えるために必要な天体内部のガスの温度のこと。恒星系の場合は、無秩序運動の速度分散が圧力に相当する。準平衡状態にある天体の力のつり合いの式から天体内部のさまざまなエネルギー形態の間に成り立つ関係式として(スカラー)ビリアル定理が導かれる。
このビリアル定理により、天体の回転運動などの巨視的な運動のエネルギーや電磁場のエネルギーなどが卓越していない場合は、重力エネルギーは天体内部の熱エネルギーの1/2程度の大きさになることがわかる。そのため、ビリアル温度とは重力エネルギーと同じ程度の大きさの熱エネルギーを与える温度として定義される。
2018年03月06日更新
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