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透過スペクトル

 

よみ方

とうかすぺくとる

英 語

transmission spectrum

説 明

恒星の前面を惑星が横切り、トランジットを起こしている最中の恒星のスペクトルのこと(トランジット法を参照)。透過光スペクトルとも呼ぶ。透過スペクトルには惑星大気の上層を透過した光が含まれているため、トランジット以外の場合のスペクトルと精密に比較することにより、惑星大気の情報を引き出すことができる。これまで、巨大ガス惑星から地球型惑星(TRAPPIST-1など)までの透過スペクトルが観測されている。最初の例は、ハッブル宇宙望遠鏡のSTIS 分光器によるHD209458bからのナトリウムのD線(Na D線)の検出である。これは、ホットジュピターの大気にアルカリ金属が含まれる最初の証拠となった。この手法により、太陽系外惑星の大気中のさまざまな原子、分子、ダストの検出が報告されている。透過スペクトルを利用するこのような手法は透過光分光と呼ばれる。

2022年01月10日更新

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