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地球型惑星

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よみ方

ちきゅうがたわくせい

英 語

terrestrial planet

説 明

ケイ酸塩鉱物が主体の岩石と鉄を主成分とする金属から構成される惑星を指す。固体惑星、岩石惑星ということもある。太陽系では、地球型惑星には、水星金星地球火星が含まれる。地球型惑星の内部構造は、中心に金属からなる中心核、厚い岩石質のマントル、最も外側の密度の低い岩石質の地殻で構成されている。地球ではマントルの主成分はカンラン岩(Mg2SiO4)であり、他の地球型惑星や月でもそれに近いと考えられている。地球型惑星の初期には、惑星集積にともなう重力エネルギーが原始大気の保温効果などにより取り込まれ、溶融したマグマオーシャンが形成され、金属が沈降して中心核となった。太陽系外惑星でも、地球質量の数倍程度の惑星が発見されており、地球型惑星と思われるものも見つかっている。マグマオーシャン仮説も参照。

2023年05月09日更新

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    *地球型惑星の内部構造
    佐々木 晶「地球型惑星の比較」、シリーズ現代の天文学 第9巻、渡部・井田・佐々木編『太陽系と惑星』 2.1節 図2.1(日本評論社)