天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3200語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

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2017年08月26日 観測天文学

速度楕円体

恒星の3次元的な速度分散を表す。太陽系近傍の恒星の固有運動と距離、および視線速度を測定することにより、その恒星の3次元空間での運動 $(v_x, v_y, v_z)$ を知ることができる。個々の恒星はランダムな運動を示す […]

2017年08月26日 観測天文学

速度分散

1つの天体の各部が示す速度の散らばりの度合いを示す量。内部運動の激しさを示す指標となる。分散とはいうものの、各部の速度から全体の平均値を引いた値の標準偏差で表す。通例、部分ごとの質量あるいは明るさで重みを付ける。また、天 […]

2017年08月26日 観測天文学

相対論的電子

観測者に対して真空中の光速に迫るような高速で動いているため、相対論的効果が無視できない電子のこと。たとえば、磁場中で動いている電子はローレンツ力を受けてらせん運動を行い、電磁波を放射するが、電子の速度が真空中の光速に比べ […]

2017年08月26日 高エネルギー現象

相対論的ビーミング

速度 $v$ が光速度 $c$ に極めて近く、大きなローレンツ因子 $$\gamma = \frac{1}{\sqrt{1-(v/c)^2}}$$ (典型的には $\gamma \sim 10$)をもつジェットは、相対論 […]

2017年08月26日 観測天文学

相対論的粒子

光速を $c$、粒子の速度を $v$ として $\beta=v/c$ を定義し、これが1に近い( $\beta \lesssim 1$)場合を相対論的粒子という。ローレンツ因子 $\gamma=1/\sqrt{1-\be […]

2017年08月26日 理論

測地線

リーマン空間においてそれに沿って接線ベクトルが平行移動する曲線として定義される経路。曲線に沿って計算した長さが極値をとる停留曲線でもある。時空の場合、自己重力を無視した場合の質点の運動方程式を与える。 $\tau$ を固 […]

2017年08月26日 観測天文学

速度分布関数

気体中の分子や銀河内の恒星など、系の構成要素の速度空間における分布を表す関数。速度分布関数を $f(v)$ としたとき、速度が$v$ から $v+dv$ の範囲にある構成要素(分子)の個数は $dN=f(v)dv$ とな […]

2017年08月26日 理論

相対性理論

量子力学と並ぶ現代物理学の基礎理論である。研究者は相対論と呼ぶことが多い。量子力学が物質の根源的な構成要素である素粒子の法則を扱うのに対して相対性理論は、物体の運動の舞台である時間と空間を対象とする。 相対性理論の登場以 […]

2017年08月26日 理論

相転移

気体から液体への変化のように、化学的、物理的に均一な物質の状態である相(phase)が他の相に移る現象。 宇宙論においてはビッグバン後にエネルギーの高い真空から低い真空に転移すること(真空の相転移)を指し、ここで解放され […]

2017年08月26日 理論

双極子磁場

磁気双極子(大きさが同じで符号が逆の磁荷の対)、または円電流の作る磁場。太陽の磁場は、小さなスケールで見れば特に活動領域などで細かい複雑な構造があるが、大局的には双極子磁場となっている。

2017年08月26日 理論

双極子放射

電磁波の放射を考える際に、電荷分布が特定の方向に沿って振動する成分に対応するもののこと。一般の電荷分布変動を、その空間対称性に基づいて展開することを多重極展開と呼び、物体全体が電気的に中性の場合には、その最低次の振動に当 […]

2017年08月26日 理論

双極子モーメント

微小間隔離れた物理量の対を双極子と呼ぶ。電磁気学の場合、絶対値が同じで符号が違う電荷の対を双極子と呼び、電荷の絶対値と間隔の長さの積を双極子モーメントという。 電磁気学以外では一般に、考えている物理系の内部の1点を原点と […]

2017年08月26日 観測天文学

速度-距離関係

宇宙膨張による銀河の赤方偏移(宇宙論的赤方偏移)を後退速度として解釈したときの、距離と後退速度の間の関係。近距離にある銀河では比例関係となることを1927年にルメートル(G. Lemaitre)が、また1929年にハッブ […]


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関連画像

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*ハッブルが1929年に発表した、銀河の後退速度と距離が比例すること示す図。(原図はHubble 1929, Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, Volume 15, Issue 3, pp. 168-173)
銀河の後退速度と距離の関係。縦軸は速度(km/sec)、横軸は距離(100万パーセク)。ハッブルが1929年に発表したデータに比べると後退速度の上限が1000 km/secから20,000 km/secまで伸びたことがわかる。
(E.Hubble & M.L.Humason 1931, ApJ, 74, 43 より引用)