ライル
よみ方
らいる
英 語
Ryle, Martin
説 明
ライル(Martin Ryle;1918-1984)はイギリスの電波天文学者。ブライトンに生まれ、オックスフォード大学で学位を得、第二次世界大戦中はマルバーンの電気通信研究所でレーダーの開発に携わった。戦後はケンブリッジ大学で電波天文学を発展させた。
位相切換法を発明し、干渉計方式の電波望遠鏡の能力を向上させた。また開口合成法を考案し、地球回転を利用して長い基線で電波源の像を得ることに成功し、これは超合成電波干渉計へと進展した。電波干渉計を開発して宇宙電波源のケンブリッジカタログ『3Cカタログ』を作り、電波源を計数して宇宙膨張の証拠をかためた。また、干渉計方式の「1マイル望遠鏡」、さらに「5km望遠鏡」の建設に指導的役割を演じた。
1964年王立天文協会ゴールドメダル受賞、1972年に王室天文官に就任、1974年には「電波天文学における先駆的研究」により、ヒューイッシュ(Antony Hewish)と共にノーベル物理学賞を受賞した。これは天文学分野における最初のノーベル賞である。
2025年01月08日更新
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