リッチー-クレチアン望遠鏡
よみ方
りっちー くれちあんぼうえんきょう
英 語
Ritchey-Chrétien telescope
説 明
主鏡と副鏡ともに双曲面に近い非球面で球面収差とコマ収差のない光学系(焦点)を持った反射望遠鏡。凹面主鏡および凸面副鏡を持つ望遠鏡という意味では広くカセグレン望遠鏡(カセグレン焦点を参照)に分類されるべきものであるが、主鏡が放物面である古典的カセグレン望遠鏡(クラシカルカセグレン望遠鏡)との光学系の違いを明確にするため、リッチー-クレチアン望遠鏡の呼称を用いる。名前は、1922年にこの光学系を発明したリッチー(G.W.Ritchey)とクレチアン(H. Chrétien)に由来する。
主鏡に高次の非球面を用いて、広い視野に渡って、球面収差およびコマ収差を除去している。非点収差は残存する。焦点面は大きく湾曲しており、この湾曲と非点収差を除去するために焦点前に補正板(補正レンズ)を配置するものがほとんどである。補正板は1枚とは限らず2枚以上のものもある。主鏡、副鏡、補正板の三つの要素を込みにして最適化された光学系を修正リッチー-クレチアン光学系と呼ぶ。現在の大型望遠鏡はほとんどリッチー-クレチアン光学系あるいは修正リッチー-クレチアン光学系を使用している。
2019年05月27日更新
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