マゼラン探査機
よみ方
まぜらんたんさき
英 語
Magellan
説 明
アメリカ航空宇宙局(NASA)が1989年に打ち上げた金星探査機で、厚い大気を通す電波により金星のほぼ全面の地形を明らかにした。合成開口レーダーの手法を使い、120mの分解能で表面地形のデータを取得した。極軌道を通る探査機のアンテナから、Sバンド(波長12.6cm)の電波を進行方向に垂直で金星の表面に対して斜めの方向に射出して、反射シグナルの違いから、表面の地形や電波反射率を測定した。マゼラン探査機の解像度は、パイオニアビーナス、ベネラ15号、16号のレーダーをはるかに凌ぐものであり、金星表面のさまざまな火山のスタイルや溶岩流の分布、断層や褶曲(しゅうきょく)が複雑に入り組んでいて変化の激しい「テセラ」と呼ばれる地域の分布を明らかにしている。またマゼランは、電波を表面に垂直に射出して高度データも取得した。探査機の電波追跡による軌道変化から、金星全体の重力データも求められている。
2018年03月15日更新
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