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ハルトマン検査

 

よみ方

はるとまんけんさ

英 語

Hartmann test

説 明

光学系検査の方法の一つ。光学系に入射する光の一部を遮断することによって光学系を検査する方法のことを指す。
望遠鏡光学系のテストの場合、望遠鏡筒先に多数の孔を開けたスクリーン(ハルトマン板と呼ぶ)を装着して恒星を観測する。こうすると、望遠鏡への入射光を多数の小さなゾーンに分割することになる。このとき、望遠鏡の焦点面では恒星の像が得られるが、焦点の内側と外側ではハルトマン板によって分割されたゾーンが多数のスポット(ハルトマンスポット)として観測される。焦点の内外で撮像してハルトマンスポットを得て、その配置の歪みを計測することによって、光学系の収差測定を行う。分割されたそれぞれのゾーン中の光線は均質なものと見なして行う、一種の光線追跡テストであるといえる。
望遠鏡筒先を覆うハルトマン板の代わりに、焦点後に置いたマイクロレンズアレイで入射光を小ゾーンに分けて検査する方法を、シャックハルトマン検査という。シャックハルトマン検査では、望遠鏡焦点後ろにコリメータを置いて、恒星からの光を平行光にした後、マイクロレンズで多数の点に集光する。こうしてできたスポットの配置の歪みを計測するのである。シャックハルトマン検査は、焦点面の後ろにコンパクトな光学系を挿入することによって実施できる。
この他にも、光路の半分を交互に隠して撮像し、像の位置ズレから光学系の焦点ズレを検知するタイプのハルトマン検査もある。このタイプの検査は観測装置内部の焦点合わせなどに用いられる。

2018年04月12日更新

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    *ハルトマン検査の概念図。被検査光学系(望遠鏡)の前にハルトマン板を置き、平行光(恒星の光)を多数の小ゾーンに分ける。それぞれのゾーンを通った光が光学系の焦点の内外(内焦点、外焦点)で作るハルトマンスポットの配置を計測し、光学系の収差を測定する。