暦表時
よみ方
れきひょうじ
英 語
ephemeris time(ET)
説 明
太陽系天体の位置観測に基づいて決める時刻系。平均太陽時は地球の自転をもとにした時刻系であるが、観測精度が高まるにつれて地球の自転が一様ではないことがわかってきた。一方、太陽系天体の運動はほぼニュートン(I. Newton)の万有引力の法則に従うものであり、時刻は一様に流れるものと考えられる。そこで、1956年の国際度量衡総会では、太陽系天体を観測し、その位置から逆に求めた時刻、すなわち暦表時を採用することになった。
具体的には、1秒の長さを1900年1月0日12時の太陽年の31556952.9747分の1と定義し、1900年の年初付近で太陽の幾何学的平均黄経が279°41'48.04"になる瞬間を1900年1月0日12時とした時刻系が暦表時である。
暦表時の決定はおもに月の観測によるが、その決定精度は低く、1967年の国際度量衡総会では、原子秒が導入されることになる。
2018年05月09日更新
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