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相関関数

 

よみ方

そうかんかんすう

英 語

correlation function

説 明

共通する1つの変数 t にしたがって変動する2つの信号 s1(t),s2(t) の間にどの程度の関連性があるかを、変数の差 τ の関数として表したものを相関関数と呼ぶ。信号が時系列のデータの場合には、変数 t は時刻となる。関連性を調べる2つの信号 s1(t),s2(t) が同一のものを自己相関関数、異なる場合を相互相関関数という。数学的には、次の式で定義される。

C12(τ)=s1(t)s2(tτ)

ここで、xx の標本平均をとることを、 は複素共役(信号が複素数の場合)を表す。信号が時系列データで、エルゴード性が成り立つと考えられる場合には、標本平均が時間平均に等しいので、時間平均

C12(τ)=s1(t)s2(tτ)

で代用することが多い。ここで、 xx の時間平均を表す。また、2つの信号の振幅により正規化された相関関数

C^12(τ)=s1(t)s2(tτ)|s1(t)|2 |s2(t)|2

を使う場合もある。正規化された相互相関関数は

|C^12(τ))|1

を満たす。

2023年05月08日更新

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