ブーメラン実験
よみ方
ぶーーめらんじっけん
英 語
BOOMERanG experiment
説 明
イタリアとアメリカの研究者を中心とするグループが、気球に搭載した口径1.3mのミリ波望遠鏡により、南極上空の高度約40 kmから宇宙マイクロ波背景放射(CMB)を観測した実験。アメリカの南極観測基地であるマクマード基地から気球を放球した。名称は Balloon Observations Of Millimetric Extragalactic Radiation And Geophysics (気球によるミリ波の銀河系外放射と地球物理学の観測)の英語名称の頭文字から付けられた。
1998年の観測では、南極上空を渦巻く極渦と呼ばれる気流に乗り、10.5日間で約2000平方度の天域を4つの周波数帯(90, 150, 240, 410 GHz)で観測し、CMBの温度ゆらぎを精密に測定し、宇宙が平坦(曲率が0)であるとするΛCDMモデルの予想と合致することをはじめて明確に示した。このことは後のWMAP衛星(2001年)とプランク衛星(2009年)によっても確認された。2003年の観測ではCMBの偏光を測定した。
2025年07月13日更新
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