ニュートン焦点
よみ方
にゅーとんしょうてん
英 語
Newtonian focus
説 明
反射望遠鏡の焦点の一つ。反射望遠鏡主鏡の焦点(=主焦点)の手前に、主鏡光軸に対して角度を持った反射鏡(斜鏡(副鏡))を置いて光路を曲げ、焦点面を望遠鏡の筒より外に出すようにした焦点のことをいう(右図参照)。一般に斜鏡は主鏡光軸に対して45度の角度を持たせる。ニュートンが作った反射望遠鏡で採用された方式なので、この名前が付けられた。
ニュートン焦点は口径比(F比)が小さいため、明るく、小さな範囲に広い視野が収まるという利点を持つが、収差補正レンズなしでは広視野にわたって良像を得ることは難しい。焦点が鏡筒先端部にあるため、大型の装置を装着することが困難で、人が焦点に近づくのも容易ではない。さらに、主焦点を鏡筒外に引き出すには、望遠鏡口径に対して鏡筒がかなり長い必要がある。言い換えると、主鏡の口径比が大きい望遠鏡でないとニュートン焦点は設置できない。実際上は、主鏡のF比がF/4以下では設置不可能である。近年の研究用の望遠鏡は主鏡F比がF/2以下のものが主流となっており、したがって、ニュートン焦点が設置されることはなくなっている。ただし、アマチュア用の望遠鏡では、簡便に広い視野を得られることから、ニュートン焦点が設置されているものも多い。焦点(望遠鏡の)も参照。
2018年09月17日更新
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