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円偏光

 

よみ方

えんへんこう

英 語

circular polarization

説 明

光の偏光状態の一つで、光の進行に従い電場ベクトルが進行方向 に垂直な面内で回転する状態のこと。角運動量を持ち、光子スピンに対応する。 光源から光が進行する方向を見た場合に、電場ベクトルが右回転する場合を右円偏光、左回 転する場合を左円偏光と呼ぶ。ただし、可視光では過去の伝統にしたがって、「光源に向かって観測する立場から見て、電場ベクトルが右回転する場合を右円偏光、左回 転する場合を左円偏光」との記述も散見され、この場合は左右が逆になっているので注意。なお、天球座標が右手系であるため、現在の定義に従えば、偏光面の位置角が時間に対して増加する向きが右回りになる。直線偏光波長板も参照。

2021年10月01日更新

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    左手前に進行する円偏光のイメージ画像。青い矢印は電場を表し、赤線は電場の振動をたどったもの。(クレジット:国立天文台)
    https://www.nao.ac.jp/releaselist/archive/20100406/background_cp.html