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温度ゆらぎ

 

よみ方

おんどゆらぎ

英 語

temperature fluctuations

説 明

宇宙マイクロ波背景放射の放射温度はほとんど等方的(全天でほぼ同じ温度)であるが、場所(方向)ごとにわずかに高低があってゆらいでいる。これを温度ゆらぎという。放射温度の等方性は宇宙が大きなスケールで一様等方であることを示す証拠である。しかし完全に一様等方な宇宙には構造が生まれることがない。したがって背景放射の温度にはわずかな非等方性(温度ゆらぎ)があるはずである。1992年、COBE衛星による観測でこの温度ゆらぎが初めて見つけられた。それ以来、多くの観測が積み重ねられてきた。温度ゆらぎの中には宇宙の歴史や状態に関する豊富な情報が含まれている。このため、宇宙論全般の研究や、インフレーション理論などを通じて初期宇宙モデルや素粒子モデルを構築する研究などにも、有用な観測的情報を与えている。

2018年04月12日更新

関連画像

プランク衛星による宇宙マイクロ波背景放射の温度ゆらぎマップ
http://www.esa.int/Our_Activities/Space_Science/Planck/Planck_and_the_cosmic_microwave_background

Wilkinson Microwave Anisotropy Probe(WMAP)による宇宙マイクロ波背景放射の温度ゆらぎマップ
https://map.gsfc.nasa.gov/media/121238/index.html