天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

クェーサー

高

よみ方

くぇーさー

英 語

quasar

説 明

最も明るい部類の活動銀河核(AGN)。もともとは、恒星(点源)のように見える天体(quasi-stellar object)という意味の英語から作られた造語であり、日本語では準星あるいは準恒星状天体と訳されることもある。現在は、電波強度の大小に関わらず、可視で明るい(一つの基準として、絶対等級が-23等以下)活動銀河核はすべてクェーサーと呼ばれる。
クェーサーの画像から点源成分を差し引くと母銀河の姿が確認できる。最初に同定されたクェーサーは赤方偏移z=0.158にある3C273という電波源で、1962年のことである。2017年時点で知られている最も遠いクェーサーの赤方偏移はz=7.085である。クェーサーはz=2の頃に最も多く存在したことがわかっている。他の活動銀河核と同様、クェーサーもスペクトルの特徴に基づいて、1型AGNと2型AGNに分類される。クェーサーの中心部には1億太陽質量を超えるブラックホールがあると推定されている。
クェーサーのスペクトルには、クェーサーとわれわれの間にある銀河や銀河間物質についての貴重な情報が吸収線として刻みこまれている。クェーサー吸収線系の研究やガン-ピーターソン検定によってその情報が読み解かれている。活動銀河核統一モデルも参照。

2018年03月22日更新

関連画像

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したクェーサー3C273。おとめ座の方向にあり、見かけ等級は約13等、赤方偏移は z=0.158である。知られているクェーサーの中では最も近い部類に入る。左の写真は通常の画像で、明るい点源に見える。右斜め下に伸びている細長い構造は、クェーサーから出たジェットである。右の画像は、コロナグラフという装置を使ってクェーサー本体を隠して得られた画像。クェーサーの強い光が遮られたおかげで、通常では見えない母銀河の姿が確認できる。左図の白い長方形が右図の視野に当たる。(NASA)
http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2003/03/image/b/