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軸外し光学系

 

よみ方

じくはずしこうがくけい

英 語

off-axis optics

説 明

放物面鏡等を用いる古典的な光学系では、光軸に対して軸対称に主鏡を作るが、光軸を避けた鏡面の一部(片側)のみを使用する光学系のこと。主鏡面が放物面鏡の電波望遠鏡で採用する場合には、オフセットパラボラアンテナと呼ぶことも多い。この光学系に対して、軸対称に作った光学系を特に軸対称光学系と呼ぶことがある。軸対称光学系では、光軸上に設置した観測機器や副鏡およびその支柱が開口の中心部に入射する電磁波をさえぎる。これをブロッキングという。その結果、実質的な開口面積が減少するとともに、外周以外にも開口面の不連続が生じるためにサイドローブが増加する。軸外し光学系は、焦点が光路から外れた位置になるため、そこに設置する観測装置や副鏡等のブロッキングが発生せず、アンテナ開口能率ビームパターンもほぼ理想的にすることができる。ただし、主鏡など大きな鏡面の場合には、その力学構造が非対称になるため、支持構造が複雑になりがちである。このため、主鏡口径が小型の望遠鏡で採用される場合が多いが、米国立電波天文台のグリーンバンク100m電波望遠鏡や南アフリカのMeerKat電波望遠鏡など、比較的大型の電波望遠鏡でも軸外し光学系を採用する例が増えている。

2018年03月06日更新

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