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光度曲線(超新星の)

 

よみ方

こうどきょくせん(ちょうしんせいの)

英 語

light curve (supernova)

説 明

超新星の光度の時間変化を表す曲線(光度曲線を参照)。超新星の光度曲線は爆発が起きてすぐに最大光度に達し、その後数10日間急速な減光をしたのち、100日以上かけてゆっくりと減光するという形が一般的であるが、その詳細な形はタイプごとに異なっている。Ia型超新星は、最大光度がほぼ一定であるため標準光源となり、ハッブル定数を決める手法の一つとして用いられた。1990年代以降、Ia型超新星の最大光度にもある程度のばらつきがあり、光度曲線の形からそのばらつきを補正してより正確な最大光度を求める方法が開拓され、Ia型超新星は遠方銀河の距離を測る重要な標準光源となった。宇宙の加速膨張は、Ia型超新星を用いた多数の遠方銀河の距離決定から発見されたものである。

2018年03月20日更新

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    さまざまなタイプの超新星の光度曲線
    Wheeler, J. C. 1990, in ‘Supernova’ eds. Wheeler, Piran, Weinberg (World Scientific), 1 より改変。