天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

高地(月の)

小

よみ方

こうち(つきの)

英 語

highland of moon

説 明

月の表面で、反射率が高く明るく見える地域。標高が高く、月表面の約8割を占める。月の高地は、Ca, Alに富む斜長石を多く含む斜長岩が主成分である。衝突クレーターが多く、飽和状態にあることから(クレーター年代学を参照)、形成年代が古いことがわかる。高地の成因としては、月の初期のマグマオーシャンから固化した密度の低い斜長石の結晶が浮上して高地地殻を形成したというマグマオーシャン仮説が有力である。アポロ探査機の持ち帰った岩石などの分析から、斜長石のほかに、Mgの多い輝石とカンラン石を多く含む岩石、クリープと呼ばれるリンや希土類元素に富む岩石が含まれることがわかっている。

月以外でも、火星金星の標高の高い地域も高地と呼ばれる。地球の大陸も惑星スケールでは高地と呼ぶことができる。火星では高地は主に南半球に分布しており、衝突クレーター密度の高い古い地域である。基本的には玄武岩で構成されていると考えられているが、安山岩に近い組成の岩石も含まれているらしい。

2018年10月02日更新

関連画像

地上の天体望遠鏡で撮影した月の高地(国立天文台)
月の高地 (国立天文台)
(JAXA)