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ファブリー-ペローエタロン

 

よみ方

ふぁぶりーぺろーえたろん

英 語

Fabry Perot etalon

説 明

2枚の反射平面を、微小間隔を空けてお互いに向かい合わせて配置した光学素子。向い合わせに置かれた反射面間での多重反射によって、反射面間で光干渉を生じさせ、以下に示す干渉条件を満たす波長の光だけを透過する。干渉条件を満たさない波長の光は入射側に反射される。 干渉条件は、光の波長の整数倍が、2枚の反射面での光反射による光路差と等しくなることから求められる。反射面間の間隔をd、反射面間に封入される物質(通常は空気もしくは真空)の屈折率をn、反射面の法線方向に対する光の入射角度を\thetaとすれば、m\lambda = 2d n\cos\thetaと書ける。ここでmは整数である。反射面間の間隔dを変えることで、透過する光の波長を変えることができる。この性質のため、透過波長可変型の干渉フィルター(チューナブルフィルター)として用いられることもある。 上の干渉条件を見てもわかるとおり、ファブリー-ペローエタロンの透過率は、波長に対して周期的になる。透過率の隣り合うピーク間の間隔のことをフリースペクトル範囲と呼ぶ(フィネスの項の図参照)。観測する波長幅がこの範囲を超えると隣の透過率ピークからの光が混じる。よって、通常はフリースペクトル範囲より狭い狭帯域フィルター(次数選択フィルターと呼ぶ)で観測波長範囲を区切る。また、反射面の反射率によって、透過率ピークの幅と、ピークとピークの間の透過率が変わる。反射率が低いと干渉条件を満たさない光も透過することができるようになるからである。反射率が高いほど透過率ピークは狭くなり、ピーク間の透過率は下がる。つまり、より純度の高い単色光を得ることができる。透過率ピークの半値幅(FWHM)\Delta \lambdaとフリースペクトル範囲lとの比l / \Delta \lambdaフィネスと呼ぶ。フィネスが大きいほど、鋭く尖った透過曲線を持つことになる。

2018年04月12日更新

関連画像

*ファブリー-ペローエタロンの解説図