フレミング
よみ方
ふれみんぐ
英 語
Fleming, Williamina
説 明
ウィラマイナ(ウィリアミーナ)・フレミング(Williamina Paton Stevens Fleming;1857- 1911)はアメリカの女性天文学者。スコットランドのダンディーに生まれ、20歳でジェームス・フレミングと結婚、アメリカのボストンへ移住した。息子を妊娠中にジェームスがいなくなったため、生計を立てるためにハーバード大学天文台長のピッカリング(E. Pickering)の家で住み込みのメイドとして雇われた。聡明な彼女はピッカリングの信頼を得、1881年に計算助手(コンピューター)としてハーバード大学天文台に採用された。9年間に1万個以上の星のスペクトル型を分類、その結果は1890年に『ドレーパー星表』(Draper Catalogue of Stellar Spectra)として出版された。フレミングの分類はキャノン(A. J. Cannon)に引き継がれ、ハーバード分類の基礎となった。生涯で59個のガス星雲、310個の変光星、10個の新星を発見している。
当時のイギリス王立協会では女性は会員になることができなかったので、多大な貢献をした女性は名誉会員に叙せられた。フレミングは、カロライン・ハーシェル(Caroline Herschel)、メアリー・サマヴィル(Mary Somerville)、アン・シープシャンクス(Anne Sheepshanks)、マーガレット・ハギンズ(Margaret Huggins)、アグネス・クラーク(Agnes Clerke)につぎ6番目の女性名誉会員で、アメリカ人女性初であった。
ちなみに「フレミングの右(左)手の法則」を考案したのは、イギリスの電気技術者、物理学者のジョン・フレミング(Sir John Fleming;1849 -1945)で、世界初の抗生物質、ペニシリンを発見したのは、イギリス・スコットランドの細菌学者アレクサンダー・フレミング(Sir Alexander Fleming;1881 -1955)である。
2024年10月13日更新
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