VERA
よみ方
べら
英 語
VERA
説 明
国立天文台が運用している超長基線電波干渉計専用の電波望遠鏡およびそれを用いた観測プロジェクトのこと。名前は VLBI Exploration of Radio Astrometry に由来する。広域精測望遠鏡ともいう。鹿児島大学も運用に協力している。2003年より本格観測を開始した。水沢(岩手県奥州市)、入来(鹿児島県薩摩川内市)、小笠原(東京都小笠原村)、石垣島(沖縄県石垣市)の4局に設置された、口径20 m のアンテナ4基からなり、周波数 2 GHz、8 GHz、22 GHz、43 GHzで観測できる。
VERAは10マイクロ秒角という高い精度で電波天体の方向を精密に測り、年周視差と固有運動を測定することで、対象天体の位置と運動を調べる。水分子が放つ22GHz のメーザー輝線が主に用られており、これを放つ星形成領域や晩期型星が観測対象である。これによって、天の川銀河(銀河系)の立体構造と3次元運動を求めることが主たる科学目標である。地球大気の影響を除去するため、運動が観測される恐れがないクェーサーを天球上の位置基準とする観測手法を採用しており、クェーサーとメーザー源とを同時に観測するために、天球上で0.3度~2.2度離れた2天体を同時に受信できる特殊な光学系を持つ。
ホームページ:https://www.miz.nao.ac.jp/veraserver/index-J.html
VERAプロジェクトの紹介動画
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2024年10月09日更新
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