天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3200語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

New

スパークチェンバー

 

よみ方

すぱーくちぇんばー

英 語

spark chamber

説 明

ネオンなどの不活性ガスを満たした板状の電極間に、荷電粒子が通過した直後に高電圧パルスを印加し、粒子の飛跡に沿って放電を起こさせることによって、飛跡を光として観測する検出器。1950年代終わりに福井崇時と宮本重徳によって考案された。コンプトンガンマ線衛星に搭載されたEGRET検出器は、ガンマ線が装置内部で対生成を起こした際に放出される電子陽電子の飛跡を多層のスパークチェンバーを用いて記録し、これらの粒子の飛来方向からガンマ線天体の位置を決定している。

2019年05月11日更新

この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。

受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。

    関連画像

    画像をクリックすると拡大されます

    スパークチェンバーで捕らえた宇宙線の飛跡。
    http://www.d1.dion.ne.jp/~ueharas/seiten/gt19/cosmicray3.htm