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ジャンスキー

 

よみ方

じゃんすきー

英 語

Jansky, Karl Guthe

説 明

ジャンスキー(Jansky, Karl Guthe;1905-1950)は、宇宙電波を最初に発見し、電波天文学の創始者と言われるアメリカの電波技術者・物理学者。オクラホマ生れ、ウィスコンシン大学を1927年に卒業してベル電話研究所に入所した。1930年から、遠距離の電波通信に障害となる空電を研究する目的で回転テーブルに載せた独特な大型アンテナを製作した。この実験の過程で、恒星日(23時間56分)の周期で変動する電波があることを発見した。さらに電波源がいて座の方向(天の川銀河の中心方向)にあることに気づき、1933年に論文で発表した。しかし、天文学界からは注目されず、研究続行のためのパラボラ型電波望遠鏡の建設提案もベル研究所から拒否され、別のプロジェクトを任せられた。以後は電波天文学に関わることは無く、1950年に心臓病のため44歳の若さで亡くなった。
彼にちなみ、電波天文学における電波強度の単位には、ジャンスキー(Jy)が使われている。

2023年01月25日更新

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    カール・ジャンスキー
    出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Karl_Jansky.jpg
    回転テーブルに載せられた大型アンテナ(世界初の電波望遠鏡)。右手前がジャンスキー。
    出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:JanskyatAntenna_hi.tif