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TRACE衛星

 

よみ方

とれーすえいせい

英 語

Transition Region and Coronal Explorer

説 明

アメリカ航空宇宙局(NASA)が太陽遷移層とコロナの高解像度画像観測のために打ち上げた小型衛星である。この衛星は航空機上から切り離されたペガサスロケットで1998年4月2日に打ち上げられた。長期間の連続観測を可能とするために、TRACEは地球の昼と夜の境目近くを周回する太陽同期極軌道に投入されている。搭載された望遠鏡は口径30cmのカセグレン式であり、一つの望遠鏡で可視光紫外線、極端紫外線領域の観測波長を切り替えながら光球遷移層、コロナの観測をすることができる。TRACE衛星は宇宙空間から行われた太陽コロナの画像観測の中で最高の解像度を達成し、遷移層とコロナの微細構造の存在を明らかにした。そして、TRACEの観測からコロナループの加熱が場所によらず一様というよりは、足元付近に集中していると考えることで観測をうまく説明できるという提案がなされた。2010年2月にNASAが打ち上げたSDO(Solar Dynamic Observatory)衛星に、より感度が高くTRACEと同等の解像度で太陽全面を観測する望遠鏡が搭載されたため、TRACE衛星はその役目を終えて2010年6月21日に観測を終了した。
ホームページ:
https://web.archive.org/web/20120726082944/http://sunland.gsfc.nasa.gov/smex/trace/

2019年02月06日更新

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    関連画像

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    ペガサスロケットに搭載されたTRACE衛星 
    (http://sunland.gsfc.nasa.gov/ smex/trace/launch/P000178.jpg)