天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

位置-速度図

 

よみ方

いちそくどず

英 語

position-velocity diagram

説 明

天球上で指定した線に沿ってスペクトルを並べ、一方の軸を線に沿った位置、他方の軸を波長ないし周波数とし、後者をドップラー効果による視線速度の違いとして表した2次元の強度分布図のこと。英語で位置はposition、速度はvelocityということから、p-v図と略称することも多い。可視光天文学ではロングスリット分光によって同等の画像が直接得られる。位置方向を銀経方向としたものを特に銀経-速度図、銀緯方向としたものを銀緯-速度図ということもある。特定の輝線や吸収線に着目すれば、位置-速度図を描くことで、指定した線に沿った速度変化を容易に読み取ることができる。たとえば、銀河の長軸に沿った方向の中性水素原子一酸化炭素(CO)の位置-速度図を描くと、その銀河の中心から外縁部に向かって回転速度がどのように変化しているのかを容易に読み取ることができる。

2018年04月01日更新

関連画像

NGC891-12CO-PV図
国立天文台野辺山45m電波望遠鏡で観測した、横向き銀河NGC891の銀河面に沿った一酸化炭素CO(1-0)輝線による位置ー速度図。横軸が銀河中心からの距離で、縦軸が視線速度。画像出典:Sakamoto et al., 1997, Astrophys. J. 475, 134
東京大学天の川望遠鏡を用いて観測したCO(2-1)輝線による天の川銀河の位置速度図(部分)。横軸は銀経、縦軸は視線速度。この図の場合、位置が銀経になっているので、特に、銀経-速度図と呼ぶ。画像出典:Yoda et al. (2010) Publ. Astron. Soc. Japan 62, 1277