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実視連星

 

よみ方

じっしれんせい

英 語

visual binary

説 明

2つの恒星が、長期間にわたる位置観測から、実際にお互いの周りを公転運動していることが確認できている連星。実視連星の軌道は、主星の周りの伴星の楕円運動として表すことができ、軌道要素は、軌道傾斜角$$i$$、昇交点経度$$\Omega$$、近星点経度$$\omega$$、軌道長半径$$a$$、離心率$$e$$、公転周期$$P$$、近星点通過時刻$$T_0$$の7つである。$$i$$は軌道面が基準面となす角であり、$$\Omega$$は基準面上の北から東まわりに測って交点までの角をいう。軌道面内での軌道の形、位置関係を表すのが$$a$$、$$e$$と$$\omega$$(軌道面上で昇交点から近星点まで運動の向きに測った角度)である。さらに、その軌道上で伴星がどのような位置にあるかを指定するのが$$P$$と$$T_0$$である。

地上からの恒星の位置観測には大気ゆらぎが大きな問題となるが、短い露出時間で撮影された画像を重ね合わせるスペックル技術により確認された連星はスペックル連星と呼ばれることがある。

2019年09月08日更新

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    *実視連星の軌道要素。
    中村泰久「連星の種類と観測法」、シリーズ現代の天文学第7巻、野本・定金・佐藤編『恒星』1.6節 図1.29(日本評論社)