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輝線スペクトル

高

よみ方

きせんすぺくとる

英 語

emission line spectrum

説 明

輝線を含むスペクトル。惑星状星雲のように、高温のガスだけが輝いている天体では、連続光成分はほとんどなく、輝線だけが観測される。このようなスペクトルを指すことが多い。電波では中性水素原子の出す21cm線分子雲中の星間分子の出す輝線(CO(J=1-0)輝線など)は輝線スペクトルとして観測されることが多い。

2021年03月07日更新

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    * 惑星状星雲M57(環状星雲)の対物プリズムスペクトルの白黒画像(左上)とカラー画像(左下)。対物プリズムスペクトルなので、波長と位置の関係は線形ではなく、左の赤い方ほど波長が詰まっている。Kに続く数字は木曽シュミットの乾板番号。右はスペクトル画像と同じスケールで表したM57のカラー画像。
    何れも東大木曽観測所の105cmシュミット望遠鏡で撮影。(作成 岡村定矩)
    惑星状星雲のスリットスペクトル。右側が長波長(上の対物プリズム画像と逆向きである事に注意)。
    https://www.flickr.com/photos/joncarruthers/5332911617