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輝線銀河

 

よみ方

きせんぎんが

英 語

emission line galaxy

説 明

連続スペクトル成分に比べて輝線が相対的に強い銀河。静止系で紫外から可視の波長域の輝線を主な対象とする呼び名。たとえばライマン\alpha、[OII]、[OIII]、{\rm H}\alphaなどどれか1本の輝線が強ければ輝線銀河と見なされるが、たいていの銀河は複数の輝線が強い。輝線の強弱は放射エネルギー流束(フラックス)そのものではなく等価幅によって判断される。したがって、弱い輝線しか出していない銀河でも、連続スペクトルがずっと弱ければ等価幅が大きくなり、輝線銀河と見なされる。輝線銀河の正体は星生成の活発な銀河か活動銀河である。輝線銀河を効率的に見つける方法としては、注目する輝線を1つ選び、その輝線の観測波長だけに感度を持つ狭帯域フィルターを用いて撮像探査するというものがある。このような方法で見つかった銀河は、注目した輝線名を頭につけて、{\rm H}\alpha銀河、[OII]銀河、ライマン\alpha銀河などと呼ばれる。
銀河ライマン系列も参照。

2018年04月12日更新

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