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ブルーマーブル

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よみ方

ぶるーまーぶる

英 語

The Blue Marble

説 明

アポロ計画最後の有人ミッションであるアポロ17号の乗組員によって、1972年12月7日に地球からおよそ45000 kmの距離から撮影された地球の写真。英語の意味は「青いビー玉」である。
同様の写真が以前に人工衛星から撮影されたことはあるが、これは地球が太陽の光に照らされてみえる人類が撮影した最初の鮮明なカラー画像である。宇宙から見た地球の陸地には国境線はなく、広大な宇宙空間のなかで青く美しく輝いている。宇宙から地球を見ると、その環境やそこでおきることに関して、「グローバルな(国境を越えた全地球的な)視点」を越えて「ユニバーサルな(宇宙の中に地球を位置付ける)視点」を持つことができる。
この写真は1968年にアポロ8号ミッション中に撮影された「地球の出(Earthrise)」とともに、最も世界に広まった写真の一つである。地球環境の保護や平和を訴える材料としても広く用いられている。その後、人工衛星による写真を使ったより鮮明な何種類かの Blue Marble とよばれる写真が公開されている。ペイルブルードットも参照。

JAXAの月探査機「かぐや」HDTVによる満地球の出(2008年9月30日)

https://www.youtube.com/embed/kcpjWCIQHEE

2022年06月18日更新

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    * ブルーマーブル。1972年12月7日にアポロ17号の乗組員が、地球からおよそ45,000 kmの距離から撮影した地球。宇宙から見た地球の陸地には国境線は見えない。
    https://www.nasa.gov/multimedia/imagegallery/image_feature_329.html
    * 1968年にアポロ8号ミッション中に撮影された「地球の出(Earthrise)」
    https://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a410/AS8-14-2383HR.jpg