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太陽同期軌道

 

よみ方

たいようどうききどう

英 語

sun synchronous orbit

説 明

人工衛星の軌道の一つで、北極と南極の上空を通過する極軌道のうち軌道面と太陽方向の角度が一定に保たれる軌道。

このうち、軌道面が太陽方向と垂直な軌道は常に明け方か夕方を通過するために衛星にとって同じ温度条件が保たれるので都合がよい。この軌道で望遠鏡を地球と反対方向に向ければ、望遠鏡は軌道周回ごとに天球上の大円を掃く。軌道面が地球-太陽を結ぶ直線に常に垂直なので、この大円は地球の公転に伴い1年間に360°、つまり1日に約1°の割合で回転していく。このため、全天のサーベイ観測には最適の軌道であるが、同一天体を長時間観測することはできない。また、冷却望遠鏡を搭載し地球放射と太陽放射からの熱流入を避ける必要のある赤外線衛星にとっては、太陽光を常に片側から受けることになり、太陽シールドによる熱流入の遮断が容易となる。

2023年05月09日更新

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    *昼夜境界線上の太陽同期軌道。サーベイ観測に適する。
    中川貴雄「スペース望遠鏡」、シリーズ現代の天文学第15巻、家・岩室・舞原・水本・吉田編『宇宙の観測Ⅰ』第2版 5.3節 図5.19(日本評論社)