天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3200語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。

New

微細構造定数

 

よみ方

びさいこうぞうていすう

英 語

fine structure constant

説 明

電磁相互作用の強さを表す無次元の定数。スピン-軌道相互作用によるエネルギー準位の差を規定する定数である。ボーア模型の水素原子における電子の速度の光速に対する比ともいえる。SI単位系では、

$$\alpha =\frac{e^{\rm 2}}{2\varepsilon _{\rm 0}hc}$$

であり、cgsガウス単位系では

$$\alpha=\frac{2\pi e^{\rm 2}}{hc}$$

で表される。ここで、 $e$電気素量(素電荷)、 $h$プランク定数 $c$ は真空中の光速度$\varepsilon _{\rm 0}$ は真空の誘電率である。具体的に値を計算すると、 $\alpha=1/137.036$ である。微細構造線も参照。

2023年04月19日更新

この用語の改善に向けてご意見をお寄せください。

受信確認メール以外、個別のお返事は原則いたしませんのでご了解ください。

    関連画像

    画像をクリックすると拡大されます